この記事では、幼稚園・子ども園選びが人格形成に影響するのか、
また、私が重視した幼稚園・こども園選びのポイントを実体験を交えて紹介していきます。
乳幼児のママさん、近所の幼児教育施設はどんなものがあるかご存知ですか?
知っている方はさすがです!
私は全く知りませんでした。
地元でもないので、クチコミや評判も分かりませんでした。
そこで、各園のホームページや掲示板を見て、積極的に未就園児向けの活動に参加し、足を使って情報収集しました。
園庭開放日や、未就園児向け行事は予約が必要だったたり、月に1回しか開催されなかったり、年齢制限があったりするので、満3歳でいれたい方は特に早めのリサーチが大切ですよ!
地域によって、公立ばかりだったり、私立しかなかったり、こども園、幼稚園と各種充実していたり、事情は様々だと思います。
私の周辺は私立ばかりで、バスも豊富だったので、通園距離を考えなければ、かなりの数の園が通える範囲にありました。
義務教育ではないので、幼稚園は行かなくてもいいのですが、気に入ったところがあれば、他の子と触れあって、色々な遊びを楽しんでほしいと思いますよね!
しかし、どういう基準で選べばよいか分からないと、悩んでしまいす。
見学、体験と情報集めは大変なので、結局一番近いところでいっか、となってしまうかもしれません!
幼稚園・子ども園選びが分からなくて困っている方へ、
こんな考えもあるんだー、と考えるきっかけにしていただければ嬉しいです。
幼稚園・こども園はどこも同じ?
目指すべき姿が指針としてある
公立ならどこも同じだし、近所でいいかなー
延長保育があるところがいいかなー、となんとなく考えているママさん!
幼児がはじめて家庭から離れて集団生活をする場所は、人生の基盤となる価値観の形成に必ず影響を与えますよ!
我が子がどのように育ってほしいかをしっかり考慮して、納得いく選択をしましょう!
日本の幼児教育の方向性や内容は、
「保育所保育指針」「幼稚園教育要領」「幼保連携型認定こども園教育・保育要領」
で示されていて、教育の質が保たれるよう、教育のねらいや内容が示されています。
直近の2018年の改訂により、保育園、子ども園、幼稚園のどの施設に通っていても、
同様の教育が受けられるように、保育指針・教育・保育要領の内容が共通化されました。
幼児期の終わりまでに育ってほしい10の姿が
①健康な心と体
②自立心
③協同性
④道徳性・規範意識の芽生え
⑤社会生活と関わり
⑥思考力の芽生え
⑦自然との関わり・生命尊重
⑧量・図形、文字等への関心・感覚
⑨言葉による伝え合い
⑩豊かな感性と表現
文部科学省/幼児教育パンフレットより引用
と書かれていて、保育園、幼稚園、こども園どこへ通っていてもこれを目指した教育が行われます。
具体的な教育活動は様々
じゃあどこに通っても同じかといえば、そんなことありません!
10の姿は目指すべき方向性であり、達成目標ではありません。
幼児期の終わりまでに育ってほしい10の姿を目指す具体的な教育活動は、それぞれの園によって異なります。
例えるなら、料理の材料は同じだけど、調理法や調味料は自由で、出来上がりは違うという感じです。
なので、幼稚園・こども園はどこも同じではありません!!
例えば「幼児期の終わりまでに育ってほしい10の姿の具体的な例(参考例)」の展開を想定してみたいと思います。
(ロ)自立心
(例)
・生活の流れを予測したり、周りの状況を感じたりして、自分でしなければならないことを自覚して行う。
資料3 「幼児期の終わりまでに育ってほしい幼児の具体的な姿(参考例)」
とあります。
「遊んだおもちゃが散らかっていると気分が悪いから片付けよう」と思って行動するのは、自立心です。
「お遊戯会で発表をするので、良い演技ができるように練習しよう!」と頑張るのも自立心です。
お遊戯会で自立心を育てるには、好きな子は、何もしなくても自発的に取り組むのでよいと思いますが、
苦手な子、興味のない子は自分から取り組むのが難しいですよね。
先生は、苦手な子の自立心を高めるために、応援したり、一緒に喜んだりして、やる気を引き出していくと思いますが、
もしかしたら友達同士で比較したり、年上の子の姿をみさせて刺激することもあるかもしれません。
できないとどうなるかを考えさせて、と不安をあおることもあるかもしれません。
幼児は自我が確立していないので、どんなことも、環境に合わせて何でも一生懸命やります。
しかし、人と比較されて生まれた自立心は、本当に主体的といえるのでしょうか?
競争、不安から生まれた自立心は本当にその子の意欲や自信につながるでしょうか?
競争社会で生きていくには必要な力と考える人が多いと思いますが、周りとの比較で評価していくと、小学校以降、やる気のない子が増えるのです。
自分からやりたいと思い、昨日の自分と比較して、できる喜びを感じなければ自立心は育ちませんよね。
他の例をあげると
(ハ)協同性
(例)
・いろいろな友達と積極的にかかわり、友達の思いや考えなどを感じながら行動する。
資料3 「幼児期の終わりまでに育ってほしい幼児の具体的な姿(参考例)」
と書かれています。集団で生活するにはなくてはならない姿ですよね。
協同的な遊びは現代社会で地域の人とかかわる機会が減ったことから、加えられた内容です。
この最後の行動という言葉の解釈が、「皆に合わせるのがいいよね!」にならないことを願っています。
社会で通用する力は何か、と考えた時、みんなと同じことをしていても、社会に出て通用しませんよね。
多様性があるほど発展していくので、みなと一緒ではだめなのです。
協同性を育てるには、まず自立心がしっかりないと厳しいかもしれません。
・クラスみんなで共通の目的をもって話し合ったり、役割を分担したりして、実現に向けて力を発揮しやり遂げる。
資料3 「幼児期の終わりまでに育ってほしい幼児の具体的な姿(参考例)」
というのが協同性の最後の例に書かれています。
これは日常の様々な場面でもできるのですが、既存の行事で達成 を目指す園が多いと考えられす。
行事だと、共通の目的が見つけやすく、分かりやすいからです。
しかし、周りに合わせて行動することに重点が置かれている場合は要注意です。
それは小学校で、みんなで一斉授業を受けるのに必要なスキルですが、社会で通用しません。
幼稚園・こども園の教育内容の違いを見分ける方法はある?
私は協同性を目指すのに、みんなで一緒にやることに重点を置いている園は、あまり選びたくないと感じます。
なので、各園の特色と目標、指導のねらいを注意深くチェックします。
国の方針の基に、多様な展開ができると分かったら、それぞれの園の特色を見分けることができますよね!
説明会に行けば、重点目標や方針が全く違うことが分かります。
特に私立の園は、園児を集めるために、園の特色が色濃くあり、行事に力を入れている園も多いです。
もちろん時代に合わせてやり方は変化していると思いますが、伝統を大切にしている園もあります。
親にとっても、行事での差別化は目に見えやすいので、選びやすいですよね。
私立だと他にも、園舎や園庭、おもちゃにこだわっていたり、外部講師が行う体育の授業があったり、和の文化(花道や空手など)を教えていたり、ネイティブの英語の先生がいたり、発表会で合奏をしたり、独自の教育メソッドをとりいれていたり、特色が分かりやすいです。
公立幼稚園は、地域の特長を生かした行事や、小学校との連携が充実しています。
実際に体験や見学に行くと、それぞれの園の雰囲気や、指導方針を肌で感じることができますよ!
親の価値観に合う園を選べたら、安心して子どもを送り出すことができますね!
人格形成に影響大!園を選べずに子どもを預けた結果
幼稚園は選んで通わせていますが、私が体験した一時保育のエピソードを、お伝えします。
幼稚園ではなく、保育園の例ですが、「子どもを預ける」点は同じなので、ご紹介します。
一時保育に空きがなかったので選べなかった
私は第2子出産のために里帰りした時、やんちゃな息子が祖父母の手におえず困っていたので、出産予定日前から産後1ヶ月、一時保育を利用しました。
一時保育とは、事情がある場合、仕事をしてなくても、1日2000円程で乳幼児を預かってもらえるサービスです。
時期が1月だったので、2歳児クラスの空きがほとんどなく、電話をかけまくってOKをいただけたのは、たった2つだけでした。
第一希望の園は、申込み開始の翌日に電話をしたら、なんとキャンセル待ちとなってしまいました。
泣く泣く最後の頼みの綱、空きが唯一残っている園に行かせました。
その園は、園庭がシンプルでまるで小学校のようです。
園内に大きな体育館もあり、年長さんはびしっとラジオ体操をしたり、和太鼓にあわせて組体操をしたり、体育に力をいれている感じでした。子育て支援の日は、部屋を開放していますが、担当職員は部屋に不在で、おやつを持ってくるときだけ現れます。(他の園は大抵、常に様子を見守る職員がいます)
なんとなく、自由で活発な息子には合わなそうだな、先生の雰囲気が見えなくて不安だな、と感じていましたが、他に行けるところがないので仕方ありません。
母子分離は問題なしだった初日
初日は人見知りしない性格なので、初めての母子分離にもかかわらず、
全く泣かずにすぐにバイバイ、と元気に行けてほっとしました。
お迎えに行くと、ちょうど園庭から教室に帰ってくるところだったのですが、
なんと2歳児が前の子の肩を持って一列に並んで戻ってきたのです。
電車ごっこではありません。
全員が、整列させられていたのです。
若い先生が園庭での引き渡しの時に、私の質問に答えてくれていたのに、教室中からベテランの先生に「○○先生!!」と呼び出されて行ってしまいました。
子どもの保育に人手が足りなくなってしまったのかもしれませんが、
普通、保護者対応をしている先生を呼び出すなんて、あり得ません!
引き留めてしまって申し訳ない気持ちになりました。
家に帰ってくると、息子の様子がおかしいのです。
どんなに遊んでも寝るまでエネルギー全開の息子が、別人のように大人しく、無口になっていました
何を聞いても上の空で「うん」しか言わない息子。
たくさん怒られたのかな、という不安がよぎりました。
集団生活ってみんな一緒じゃなきゃだめ?
2日目、迎えの時に少し教室を覗くと
なぜか先生が教室の真ん中にいて、子どもは全員後ろの壁にぴったり背中をつけて床に座り、先生の話を聞いています。
親子で読み聞かせに参加しても、一度も参加できなかった息子が、他の子に合わせてじっと座り、先生の真似をして必死に手を動かしていました。
驚きとともに、健気な姿に涙がでそうになりました。
乳幼児の環境適応能力の高さ、吸収力の高さはすごいと感じた瞬間です。
帰り際の先生の顔には笑顔がなく、「給食、全部完食しましたよ」と一言。
少食で食べるのに時間のかかる息子が本当に?と疑いたくなりました。
何かおかしい、と感じ、近所に住む大学時代の友人に情報提供をお願いしました。
すると、その園が合わずに転園した子を知っているとか、運動会の練習の時、先生の大きな怒鳴り声が聞こえて怖かったなどという話が!
3日目、何の説明もなく、「今日から一つ上のクラスにしました。」と報告がありました。
きっと手のかかる2歳児クラスの中で、お友達とのトラブルがたえなかったのでしょう。
または、先生との相性が悪かったのでしょうか。
保育園なので、小さい時から園に馴染んでいれば、何も問題ないのかもしれませんが、
規律がある生活の中に、いきなりやんちゃな息子が入ったので大変だったのかもしれません。
息子の特性に配慮して、クラスを変える対応をしてくれたのは嬉しかったですが、説明がなくて不安になりました。
言葉で伝えられなくても行動で分かる息子のストレス
出産後は祖父母が送迎してくれたので、様子が分かりませんが、
朝、助手席に座ると車の道を覚えていて「こっちに行きたくない、違う方行く」と言うとか、
園が近づくと「ばあばと遊びたい」と泣くとか、
先生が、無理やり手を引っ張って教室に入れるとか、辛くなる報告がありました。
祖父が送迎すると、先生の態度が違うのか、息子も慣れてきたのか、なぜか楽しく行けているという報告でしたが。
まだ、上手くしゃべれないので、息子は何もいえませんが、どこへでも楽しくいける息子が、行く前に泣いたり、帰宅しても元気がなかったり、本来の姿でなくなっていたので、相当なストレスがかかっていると思いました。
園を変えたら、本来の元気な姿にもどる
幸い、2月はもう一方の園に入れたので、楽しくのびのびと過ごせました。
担当の先生がとても人柄がよかったし、日々忙しいのに連絡ノートで息子の様子を教えてくれました。給食についても、正直に、メニューに✕や△を書いて知らせてくれました。
幼稚園に入る前に、集団生活は怖いところという刷り込みができなくて良かったと思います。
乳幼児は素直で適応能力が高いので、慣れてしまえば、どんな園でも泣かずに何事もなく通うことができるかもしれません。
しかし、言葉で自分の気持ちを上手く伝えられない分、ストレスは心と体に大きな影響を及ぼします。
安心できる環境が大前提ですが、集団生活の中で何を身に付けてほしいのか、子どもの個性にあっているかを考えないと後悔する結果になりそうですよね。
乳幼児の人格に大きな影響を与える園選び、重要ですよね!
幼稚園・こども園選び4つのポイント
なぜ幼稚園・こども園に通わせるのか【私の意見】
幼稚園・こども園は初めての集団生活です。
家庭は愛情がたっぷりあり、安心できる環境、甘えられる環境だと思いますが、幼稚園はそうはいきません。
初めての集団生活で、乳幼児はたくさんストレスを抱えます。
そんな中、何を期待して幼稚園へ通わせますか?
子どもの、性格にあった園、自分の価値観に合う園を考えて選ぶことをおすすめします。
子どもには一人一人生まれもった性質、資質がありますよね。(私は双子なのですが、同じ親、環境で育つ双子でも、幼少期から性格や能力が違いますよね。兄弟もしかり。)
私は、子どもの能力、資質が最大限伸ばせる環境をつくってあげたいと思っています。
苦手や短所を克服するのではなく長所を伸ばすという方針です。
長男は活発で好奇心が強いので、自由にたくさん遊べる、魅力的な環境、勉強系はしない、
行事が少ない、クラスが多すぎない園を探しました。
素直で吸収力の高い幼児期を過ごす環境は、個性を伸ばせる環境であってほしいと思っています。
私が幼稚園に通わせる一番の理由は、他のお友達と関る経験をさせたいからです。
集団生活で学んでほしいのは、みんなに合わせて行動できる力ではなく、
- 違う考えも受け入れる力
- 多様な人と上手くやっていくための交渉力
- 共に力を合わせる、助け合うこと
です。
私が重視した幼稚園・子ども園の選びの4つのポイント
そんな私が幼稚園選びで重視した順にご説明します。
- 園の環境
- 行事の内容
- 規模、人数
- 自宅からの距離
です。
他にも、こども園か幼稚園か、預かり保育があるか、給食かお弁当か、教育費、園の方針、特色ある活動はどうか、など、比較できる点は色々あります。
子どもに合わせて、十分情報を集めて、重視するポイントから比較検討することをおすすめします!
初めは、なんとなく幼稚園に通うつもりで、幼稚園を中心に見学していたのですが、ぴんと来なくて近くのこども園も見学していました。
比較して一番ベストだと感じたのが、こども園だったので、こども園に通うことにしました。
保育園から進級してくる子もいたし、人気の園で審査があったので、入園できて本当によかったと思っています。
1番重視した園環境!
最も重視したのは環境です。
人的環境は、どの先生にお世話になるか分からないので、見学だけでは、見極めが難しい部分ですよね。
普段の様子が見れる園庭開放などに行くと、保育者の雰囲気を感じることができます。
できれば園長先生や、リーダーの方と話して考えや人柄に共感できるかを判断しましょう。
私が特に重視した環境は、園庭やおもちゃ、教室などの物理的環境です。
これは、3年間、改築しない限り変わらない、大事なポイントです。
見学の際は見れる範囲で、できるだけ細部まで見ました。
幼児は、遊びが、学びです。
なので、自発的に様々な遊びが生まれるように工夫されているかどうかをチェックしました。
私が選んだ園は、園庭プロジェクトが行われており、保護者も一緒になって園庭を進化させていくという企画の最中でした。
今も十分魅力的ですが、ますます素敵な園庭になるなんて最高!と一番の決め手になりました。子どもも、変化があるのは楽しみですよね!
園庭は、それほど広くなく、一見ごちゃごちゃしているように見えますが、真ん中には大きな砂場と木製のキッチンスペースがあり、その周辺に様々な手作りの大型遊具があります。
花や木もたくさん植えられ、ビオトープもあります。
ピザが焼ける手作りの釜もあります。
他の園と比べて最も魅力的な園庭でした。
教室には机はなく、遊びのスペースはコーナーになっています。
コーナーも自由に変化させることができます。
そして木製の魅力的なおもちゃがそろっていました。
年長になると、お友達と一緒にやらないと遊べないおもちゃしか置いていなど、その時期にぴったりのおもちゃが用意されています。
たとえ保育者が近くにいなかったとしても、自分たちで自由に遊べるように、教室も手作りの棚や道具でいっぱいでした。
例えば、カラーテープは保育者が出さなくても、子どもが使いたい時に使えるように、用務員さん手作りのラックに収納されています。
いつでもやりたい時に絵がかけるように、廊下に絵の具とキャンバスが用意されたコーナーもありました。
園舎はレンガ造り、床は木製で、いたるところに緑や花や、小物が飾られています。
公立小学校のイメージとは全く異なり、まるでおしゃれなカフェのような雰囲気でした。
明るく温もりを感じる園舎内は大人も子ども居心地がいいです。
幼児は五感を使って様々なものを吸収していくので、全身をつつむ空間、素材、色使いはとても大切ですよね。
私は、素材や、色使いについては、芸術を重視したシュタイナーの考えが好きです。
シュタイナー教育では、0~7歳は体を作る時期と考えています。
0~7歳は吸収力がとても高いので、自分のペースで成長するには安心できる環境が大切とされています。
刺激が多いのはよくない、広すぎる空間も不安になると考え、子宮の色であるピンクの布で天蓋を作ったり、壁をピンクで塗ったり、温もりのある丸みのある形、木製のもので空間を作ります。
環境を重視する理由は、モンテッソーリの考え方が参考になります。
モンテッソーリは、知的障害のある幼児が、何もない環境ではただ過ごすだけだったのに、
パンを食べた後に落ちたパンかすで、遊びはじめたのを、発見し、
「子どもは教えなくても、自分から学ぼうとする力が備わっている」と考えました。
そこで、大人は、子どもが成長する力を発揮できるよう、おもちゃ(モンテッソーリでは教具とよぶ)や環境を整えることが大切と考えています。
私自身、オランダのモンテッソーリの園に通った経験があり、自由に、自分の好きなことを選んで集中して遊んだ記憶があります。
新しいことに取り組むときは、先生から「やってみる?」と見本の提示がありますが、みんなで一緒にやるのではなく、個別にやる時間が多くありました。
好きな時に好きなことができる環境でないと、自由な遊びを発展させられませんよね。
行事の内容は幼児にふさわしい?
私は行事の少ない園を選びました。
なぜなら、行事の練習や準備で、幼児に大切な自発的な遊びが中断されるからです。
行事を通して獲得できる力は色々ありますが、どれも小学校に上がってからで十分だと考えています。
幼稚園より、こども園の方が行事は少ないと思います。
私の選んだ園は、たまたまキリスト教系だったので、クリスマス会は重視しているようですが、他にある行事はプレイデー(運動会)だけです。
それも、親子で楽しむ競技や、普段の遊びの延長で、練習がほとんどいらないように考えられています。
クリスマス会は年長さんは出し物をしていました。
行事があると、一見大きく成長したように見えますが、それは本当に子どもの力になるか、子どもにとって、行事はどんな意味があるか、よく考える必要があると思います。
例えば、音楽会でみんなで一つの曲を発表する、というのを考えてみたいと思います。
当然相当な時間を練習に当てます。
得意な子、苦手な子がいますが、全員強制的にやらなければいけません。
得意な子は苦手な子に教えて満足感を得られるし良いのですが、苦手な子はどうでしょうか?
その時間を自発的な遊びに当てていれば、たくさんの発見や成長があるかもしれないですよね?
幼児はまず得意なことを伸ばすのが先です。
脳化学的にも、長所を伸ばすことが短所を伸ばすことになるといわれています。
幼児の立場で考えてみると、みんな一緒の行事と、自由な遊び、どちらがいいと思いますか?
大きな舞台でやる、親への見せ場になるような大きな行事は、特に、まだ必要ないのではないでしょうか?
私立幼稚園の体験会で、お遊戯会のダンスの御披露目があったのですが、年少~年長まで、なんとどの学年でもダンスの発表をします。
年長さんは「すごいかっこいい!」とか、年少さんは「かわいい!」とかいうアナウンスの通り、キレキレのダンスや、おしりフリフリするダンスなどが披露され、「上の子はすごい!」というような憧れを持たせていました。
個性でなく、年齢で比較していますよね。
ダンスの嫌いな子は少ないと思いますが、2列に並んで同じ衣装で同じ動きをするのを見て、相当繰り返し練習したのが感じられました。
上手な子やできない子が目立ってしまっていました。
すごーい!かわいい!と感じる人もいると思いますが、ダンスより自由に工夫し、発展させられる活動をしてほしいな、と思ってしまいました。
もちろん、普段の遊びの中で、発表ありきでなく、自分の感じるまま、あるいは真似をしながら、自由にダンスをするならとてもいいと思います。
公立の幼稚園に見学にいくと、驚くほど毎月たくさんの行事がありました。(発表会だけでなく、消防署見学なども含む)
公立幼稚園の七夕行事の見学に行ったら、一人一人、自分の作品を発表させられていました。
堂々と発表できる子もいれば、緊張して一言も言えず、先生が言っている子も。
みんなで話し合って台詞も0から考えたオリジナルの劇、というのも発表して、年長になるとこんなことができるのか、すごいなと思いましたが、違和感を覚えました。
個性が全く見えなかったからです。
例えば、台本を書く人、裏方、劇をする人、装飾など、分担すればまだいいですが、人数が少ないせいもあり、どれもみんなで一斉にやっているのです。
きっと、全て先生の期待通りに動ける発達の早い子もいれば、全然ついていけず、みんなの真似を必死でするだけの子もいるはずですよね。
行事は楽しいから多い方がいい、と考える方もいると思いますが、
私は、ザ・日本の刷り込み教育だと感じます。
意欲的で、楽しいこと、やりたいこと、遊びたいことでいっぱいの幼児期に、関心が低く苦手なことや、できなかったという経験をするかもしれない、「みんなで一緒にやらなければならない行事」は、多いほうが楽しいのでしょうか?
行事が多いと、
「みんなで同じ活動をして、みんなで一緒にするのが良い」という価値観を育てたいのか、
「日本人としての暗黙のルール」を刷り込みたいのか、と思ってしまいます。
みんなで考えて一つのものをつくり上げるのは素晴らしいことですが、
私は個性を伸ばしていくべき幼児期に、まだ早いのではないか?と考えます。
協同性は自立心の上に成り立つものだと思うからです。
意見が言えない、空気読む、違うものを受け入れられない、本音と建前を使い分けて人に合わせる、など、コミュニケーションの課題となっている「日本人らしさ」の原因は、幼少期からの学校教育の刷り込みによるものだと私は思います。
子どもは教えなくても、多くの可能性を持って生まれてきているはずです。
発達の著しい時期、自己が確立されていなくて環境に適応しやすい時期に、一人ひとりの個性や才能を、潰さないよう、開花させられるように、親として気を付けたいと思っています。
ぜひ、行事の内容や、目標、数について、把握することをおすすめします。
友達が多い、園庭が広い、大きな規模の園のほうがのびのびできる?
近くに大規模、小規模の園があれば、私は小規模を選びます。
それぞれのメリットデメリットは想像できると思いますが、
それを比較する前に、初めての集団生活をする幼児の気持ちを考えてみてください。
とてもストレスがかかりますよね。
幼児は吸収力が高く、どんな環境にも適応していくので一見分かりにくいかもしれませんが。
大人数の園だと必然的に園庭で遊ぶ時間は交代制で限られます。
じっくり自分に向き合う時間よりも、おもちゃを取り合ったりなど、友達との関係作りに時間を使うかもしれません。
周りへの競争心が育つかもしれません。
小規模園なら、幼児がじっくり自分と向き合い、自分の資質を伸ばすことができそうですよね。
広い園庭が気に入ったとか、もし子どもが気に入れば、大規模園がいいと考えることもある思います。
人数が少なすぎても、できる遊びが限られたり、多様性を感じにくかったりすると思うので、実際に、子どもやママが肌で感じて選ぶのがおすすめです。
毎日の移動も大切!自宅からの距離
園と自宅は近い方がいいですよね!
親の送り迎えの負担もありますが、バスに乗って毎日長時間過ごすのはもったいないと思ったからです。
それとも、バスに乗っている時間も預けられるなら遠いほうがいいと思いますか?
幼児はまだまだ家庭での温かい環境、ママに甘える時間が必要です。
家に帰ってきてからの過ごし方も大切にしたいですよね。
送り迎えをすれば、ママとの時間がさらに増えますよ!
まとめ
幼稚園・こども園は、それぞれ違いがあること、子どもの人格形成に大きな影響を与えることについて、体験をもとに紹介しました。
幼稚園・こども園選びに迷っているママさんの参考になれば嬉しいです。
私が重視したポイントは、①園の環境②行事の内容③規模、人数、④自宅からの距離でした。
全て理想通りの園に通うのは難しいかもしれませんが、譲れない部分から決めていけば、入園してからのトラブルは減らせると思います。
最後までお読みいただき、ありがとうございました!